野麦街道沿いの奈川は優秀なそばの産地でもあります。
冷涼な気候と澄んだ空気、標高千二百メートルの高地で育ったそばは特に風味が豊かで、一般の秋そばよりも非常に栄養価が高く、奥深い味わいです。
茹で上がりを奈川の冷たい水で急激に冷やせば、コシが強く喉ごしが良い。地元ならではの手打ちそばとなります。

寒い時期でもおいしく食べようと考えられたのが「投汁(とうじ)そば」。
小盛りしたおそばをとうじかごに入れ、季節の野菜やきのこたっぷりのつゆ(鍋)に浸し、さっと湯がいて食べる。つゆの旨味とそばの香りが食欲をそそる野麦峠の里に古くから伝わる伝統の味です。
そばをつゆに浸すことを湯じといい、これが語源と言われておりますが、奈川では「投げる汁」と書いてとうじと読んでいます。




















